「痛み」に関する書籍の紹介。
「痛み」に関連する本を紹介してほしいとの声が多いので、簡単にですが紹介します。
私が痛みを診る上でベースとしている4冊です。
①アウトプット大全
精神科医が著者ということもあり、心理学、経済行動学などを中心に主にOUTPUTに重きをおき、シンプルにわかりやすく説明しています。
また、一般書なため、読みやすいです。
特に、傾聴-共感を理解するために良いです。
「痛み」をみる基本的な要素、導入として非常に役に立つ本です。
②ペインリハビリテーション入門
タイトルの通り、「痛みとは何か」を学ぶのに適した本です。
痛みの理解、評価、マネジメント。
特に、「疼痛マネジメント」は評価・アプローチにおいて最優先事項です。
マネジメントすることで、疼痛をコントロールする。
コントロールできれば、痛みへの恐怖、不安は軽減します。
それに伴い疼痛は軽減する。
「痛み」を学ぶのに最適な本です。
③慢性痛のサイエンス:脳からみた痛みの機序と治療戦略
最新のエビデンスを元に、「痛み」について詳しく解説しています。
慢性疼痛の機序、アプローチを科学的に説明し、現代における痛みとは?に答えてくれている一冊です。
脳を含めて考える、筋運動がなぜいいのか、を教えてくれます。
④情動はこうしてつくられる
-脳の隠れた働きと構成主義的情動理論
衝撃の一冊です。
私が人生で出会った本の中でも最高峰だと思います。
“情動”を認知神経科学の分野から、詳細にわかりやすく解説しています。
古典主義的情動理論を、情動は様々な要因から構築されるというエビデンスに基づいて批判しています。
痛みを知る上では必須の本です。
以上の4冊が私が痛みを診る上でのベースになっている本です。
ただし、これでもほんの一部です。
「痛み」に関わるのであれば、様々な知識、価値観、常識に囚われない思考力が必要になります。
最後に厳しい意見を言いますが、この4冊は私が毎週書店を歩き回って、吟味を重ねて、痛みを診る上で必要だと思い購入、読了しました。
「痛み」を診る上で大事なのは“常にアンテナを張って情報を得る”ことです。
受け身の姿勢では、どんな本を読んでも、患者の“小さな変化”に気がつくことはできません。
常に能動的に、自身で情報を探索する努力をしてください。
行動しない人に「痛み」、「患者」は改善できません。